　急速な市街地化に伴って失われる自然の保水機能を補完するために調整池を築造する事業である。区画整理事業としてまた市の公共施設として、景観に配慮するということはもちろんのこと、特色のある、他にはないような施設として整備することを強く求められた。

　地面にぽかりと穴が空いたような特異な地形を活かし、平常時はスケートボードやバスケットボールなどのスポーツ利用、年に数回音楽やパフォーミングアート等のイベント利用ができるような設計とした。矢板を化粧したコルゲート鋼板は年に数回水につかることが予想されるため、耐候性が高いことが必要と考えたが、それだけでなく、素材そのものの質感を現し、光や経年変化に反応していくことで「汚れてみえない」ようにしている。

　２００２年８月１０日にオープニングイベントが開催され、昼間から夕方にかけてバスケットボールの大会、オープニングセレモニー、ブラスバンドのコンサートなどが行われた。

※調整池・・・治水対策の一環として、洪水、下水、雨水を一時的に貯留して、出水量が最大になるピーク時の流量を調節す
　　　　　　　　る区域のこと。